小型カラーディスプレイの選び方【第2弾】TFT液晶のTNとIPSの違いと最適な選定ポイント
本コラムでは、もし自分がディスプレイ選定を担当することになったときに何をポイントに選定するべきかをわかりやすく解説します。ディスプレイの選択のポイントは多岐にわたりますので、この選び方のポイントのコラムは”シリーズ”でお届けする、シリーズ第2回です。
◯ 今回の課題
技術的なポイント。TFT液晶ディスプレイの種類について理解しましょう。
細かな特性が異なる似たようなカラーTFT液晶ディスプレイモジュールが数多く存在し、どれを選べばよいのか判断が難しい。
これまでモノクロ液晶を搭載していた機器のディスプレイ部をカラー化することになり、カラーディスプレイモジュールの選定を担当することになりました。調べていくと、多くの選択肢があることが分かります。
日常的に使用しているスマートフォンやコンビニのレジ表示、キャッシュレス決済の画面など、カラーディスプレイは非常に身近な存在です。しかし、いざ選定となると選択肢は非常に多く、どのポイントを重視して選べばよいのか、調べるほどに難しさを感じてしまいます。
【課題のポイント】
・技術的なポイントを押さえる必要がある
・サプライヤーの選定を行う必要がある
・供給面(信頼性・納期など)の検討が必要
・コストの検討が非常に重要
・最終的には「見た目(表示品質)」も重要な判断要素
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○解決のポイント(その2)
・技術的なポイントとして、TFT液晶ディスプレイの種類を理解する
TFT液晶は大きく分類すると、TN型、VA型、IPS型の3種類があります。製造メーカーによって呼び方や細かな仕様に違いはありますが、基本的にはこのいずれかに分類されます。

歴史的にはTN型が最も古く、その欠点を改良する形でVA型やIPS型が開発されてきました。なお、VA型は主にテレビ用途向けの技術であるため、本稿では説明を省略します。
- IPS液晶の利点
IPS型はTN型と比較して視野角が広く、斜め方向から見ても色変化やコントラスト低下が少なく、安定した表示が可能です。そのため、複数人で画面を見る機器や、見る角度が変わる用途に適しています。また、色再現性にも優れている点が特長です。
- TN液晶の利点
一方で、「IPS型=常に最適」というわけではありません。一般的にIPS型はTN型よりも価格が高い傾向があり、用途に応じた選定が重要となります。
実はTN型にも利点があります。正面から見た場合、TN型は透過率が高く、より明るく見える特性があります。つまり、同じ輝度を得るためのバックライト電力を抑えることができるということです。ディスプレイの消費電力の多くはバックライトが占めているため、この点は重要な要素となります。
そのため、「正面からしか見ない」「コストを抑えたい」といった用途では、TN型が最適な選択となるケースも多くあります。
◯ まとめ
ここまで、それぞれのディスプレイ方式の特徴について解説してきましたが、新しい方式が必ずしも最適とは限りません。用途や条件に応じて適切に選定することが重要です。
次回以降は、各ディスプレイの特徴をさらに深掘りし、パネル以外の構造や使い方について解説していきます。最後まで読んで頂きてありがとうございます。
お客様の用途に応じて適切なご提案をさせて頂きます。
ディスプレイのことなら何でもお気軽にご相談ください。